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現代アーティスト:村上隆の「芸術起業論」はクリエイターにとっての必読本だ。

こんにちは!りょっぴです。

最近、”現代アート”に興味を持ちはじめて、村上隆さんの「芸術起業論」を読んだ。

あれ?キンコン西野とビジネス戦略似てない?

「芸術起業論」には、キングコング西野亮廣さんの著書、「革命のファンファーレ」と重なるビジネス戦略がいくつも見受けられた。

「どちらかがパクった」とか、そういう話をしたいのではない。ぼくは「クリエイティブな仕事には、共通したビジネス戦略が存在する」と主張する。

そのあとウェブで「村上隆」について調べていると、ぼくと同じように感じた方がいました!そのウェブサイトがこちらです。

yamken-research.com

こちらのサイトでも取り上げられているように、田端さんがツイートしている。

クリエイティブな世界で活動する人たちには「ビジネス戦略」が必要で、注目を集めるアーティストの「ビジネス戦略」には共通点があると気づいたのです。

「じゃあどんな共通点があるんだよ」という声が聞こえてきそうですから、”クリエイターに共通するビジネス戦略”をいくつか紹介します。

クリエイターに共通するビジネス戦略

自分が戦う分野を知る

自分が戦う分野を知ることで、自分の作る作品に「どんな価値を見出すのか」が決まる。
村上隆さんは、こんな言葉で表現しています。

「自分が飛び込む土俵を知る」

欧米の美術の世界では、「観念」や「概念」に価値の重きが置かれます。そのため、「作品を生み出すことで、アートの歴史における文脈を作る」ことがアーティストたちの目的になります。アーティストには自分の作品についての解説を加える作業が必要だった。村上隆さんは、日本語での作品の解説文を英語へ翻訳する際に、細心の注意を払いました。

日本人が世界で通用しなかった敗因は、欧米の世界でのルールを踏まえていなかったこと。日本人は「自分が飛び込む土俵」を理解していませんでした。


キンコン西野さんは、絵本を描く作業で「分業制」を取り入れました。絵本はふつう、一人の人間がストーリーを考えて、絵を描いていく。しかし、キンコン西野さんは「分業にしたほうが、良い作品を生み出せる」と考えた。

「分業制」という制度を取り入れることができたのは、既存の絵本業界について知っていたからです。分業制は、絵本業界という「自分が飛び込む土俵」を知ったからこそ、生み出せた彼の戦略でした。


世の中に受け入られる作品を作るだけでは、その分野で輝くことにはつながらないのです。「自分の作品をどうやって世の中に届けるか?」について考えるためにも、自分がこれから戦う分野について徹底的に調べることが大切です。

金銭を賭けるに足る物語を伝える

芸術は概念を創造することに価値がある。だから、作品を作るだけでは、世界からの評価は得られない。作品が世界のアートの文脈で語られるに足る、物語を伝える必要がある。村上隆さんは「英語の翻訳」に他のアーティストよりも力を入れました。そして、その言葉を

金銭を賭けるに足る物語がないと、芸術作品は売れない。

と、表しているのです。

キンコン西野さんは、金銭を賭けるに足る物語を、「お土産」という言葉で表現する。私たちは旅行に行ったとき、「思い出」を保存する装置として「お土産」を買う。このとき商品には「思い出」や「体験」を保存する役割があるのです

お金を払ってもらうには、作品にどんな物語を盛り込むのか。作品生み出すこと以上に、物語を伝えるスキルが、重要になってくるのです。

作品を見られる頻度を増やす

村上隆さんは作品のヒットを

コミュニケーションの最大化に成功した結果。

としています。そのコミュニケーションの最大化のために、まずは作品を見られる頻度を増やすことが最優先になるのです。

自分の作品を見られる頻度を増やすために、

①媒体に出る
②人にさらす
③大勢の人に査定してもらう 

の3つを挙げています。

 

この考え方は、キンコン西野さんの「無料公開」にそっくり。作品を無料公開することで、大勢の人に見てもらう。作品を見た人たちの中から、作品に価値を感じて、購入につながる人が現れる。

 

作品の存在すら知られていないようでは、作品の価値に気づいてもらえません。作品をより多くの人に届けることが最優先なのです。

クリエイターに必要なのは「技術」だけではない

いまの日本のアート界では、絵の描き方のような「技術」が重要視されています。が、それだけでは世界に評価される作品は生まれません。

 

同様に現代のクリエイターに必要なのは、「作品をどう届けるか」という視点です。キンコン西野さんは、作品をお客さんの元に届けるまでの戦略を、綿密に練っています。

 

作品の「技術」に目を向けがちですが、本当に大切なのは、作品の価値を「伝える」ことなのです。

〈村上隆〉×〈キンコン西野〉

大きく3つのテーマに触れて、村上隆さんとキンコン西野さんに「共通するビジネス戦略」があることを紹介してきました。

 

きっと結果を出しているクリエイターは、’’自分なりに理論を立てて実証して、その理論が正しいのか「確認作業」をする’’のが好きなんです。

 

ぼくも確認作業を通して、新しいことを発見していくのが好きです。でも、確認作業をする場がない。まずは、できることから始めようと考えました。それが、しるし書店です。

 

今回の記事のように、「本と本をつなげて、共通する理論を見つけ出す」という視点で、本にしるしをつけていきたいと考えています。

 

「芸術起業論」に「革命のファンファーレ」をつなげた、しるし本を出品します。準備ができ次第、出品するのでチェックしてみてください!
markingbooks.otogimachi.jp

そんじゃあ!